2014年1月21日火曜日

日本人の英語力が「世界最低」である理由

【大前研一さんの言葉】 
日本人の英語力が世界最低レベルになってしまった根本的な原因は、文部科学省の英語教育のやり方が明治時代から変わってないことにある。文部科学省およびその傘下で養成された教師たちは未だに図書館で欧米の文献を読むためにやるような学習方法を続けていて”生きた英語”への転換ができていない。 
さらに、英語も他の教科と同様に答えが正しいか正しくないかの○×式で評価する。しかし、語学というのは○×式には馴染まない曖昧なものである。 
たとえば、私の長男は公立中学校時代に英語の試験で×ばかりもらってきた。その答案は「I speak english」と書いてあり、Englishの頭文字が大文字ではなく小文字だから×。あるいは「he speak English」は3単現のsが抜けているから×、「He speaks English」でもピリオドが打ってないから×、という具合だった。 
それに対してアメリカ人の妻は、「私から見たら×じゃない」と憤慨し、いつも先生に講義していたが、先生は「受験では0点ですから」と答えたそうだ。長男は中学1年で早々と挫折したことがトラウマとなり、母親がアメリカ人でもあるにもかかわらず、英語が一番苦手な教科になってしまった。 
そもそも英語を話す時は大文字も小文字も、3単現のsもピリオドも関係ないし、少しぐらい文法的に間違っていてもかまわない。現に”世界の標準語”はブロークン・イングリッシュであり、英語を学んでいる世界中の人々は”アバウト正しいもの”を繰り返しているうちにうまくなっていくのである。
【大前研一】サラリーマン再起動マニュアル【書評・レビュー】

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