2014年2月2日日曜日

【大前研一】実戦!問題解決法【書評・レビュー】

【送料無料】実戦!問題解決法 ...
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価格:580円(税込、送料込)

マッキンゼー出身者、世界の大前研一氏と斎藤顕一氏の共著。ビジネスマンに必須とされる問題解決法の基礎を唱えた本になっています。ちなみに”問題解決”はビジネスのみならず、自身の生活や家庭にも通じるものなので、全人類が必読と言っても過言ではありません。

僕らの生活の中には様々な問題が発生しているが、その問題に気がついていなかったり、問題に気付いていても見て見ぬふりをしていたり、解決方法がわからないがゆえに、そのまま放置されていたり、解決法でないことを解決法だと思っていたりします。つまり強い思い込みに縛られているわけです。

ビジネスにおいて一番危険なこと

ビジネスにおいて、一番厄介なのは、解決法でないことを、解決法だと思ってやっていることです。例えば、「セールスマンに元気がなくて商品が売れない」といった問題が発生した時に典型的に行われる対症療法は、「社長が各支店・営業所を回ってセールスマンを激励する」といったものです。みんなを居酒屋に連れて行き、「元気が出たな」と社長は喜びます。しかし、売り上げは落ちていく一方。そのうち誰かが「セールスマンに元気がないのは固定給のせいだ」と言い出し、売り上げの多いセールスマンのボーナスを2倍にする、インセンティブ報酬制度にする。それでも売り上げは落ち続ける。すると誰かが「インセンティブ制度だと敗者の給料が下がって、敗者がやる気をなくしている」と言い出し、今度はみんな2割ぐらい増して固定給に戻す。しかし、売り上げは落ち続ける。そこでインセンティブの話になり、いくら働いても差がつかないから、できるセールスマンほど辞めていく。しかし本当の原因は2年で4回も製品が変わって、セールスマンが新しい製品に関する知識が不足していることが原因だったりするのだ。つまり、セールスマンへの研修トレーニングをしていないことが原因だったりするのです。

目の前にある問題しか見えておらず本当の原因を見ることができていません。これは日本の典型的なダメ企業です。なぜこれがビジネスにおいて一番厄介なのか?それは、時間とコストがかかっているからです。各営業所を回って居酒屋に連れて行く。固定給を上げる。できるセールスマンが辞める。これらは全て膨大なコストがかかる経営判断を行っている。こんなことが当たり前のように企業で行われているわけです。

ほとんどの日本人がハマってしまっている、対処療法ダメサラリーマンから抜け出すために必読の1冊です。

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