【大前研一さんの言葉】
多くの会社、多くの社員は、みんな偏見で固まっている。経営状態が悪いとなれば、その対策は経費削減一本槍。「昼休みには電気を消して電気代を倹約しましょう」「コンピュータの出力紙は裏が白いから、そこも使いましょう」という意見が判を押したように出てくる。
「ところで、それらを全部倹約していくら削減できますか」と聞くと「月23万円の節約になります」という答え。「それで、おたくの会社は良くなるんですか、赤字はいくらですか」と聞くと「赤字は23億円です」と言う。
本来、赤字が23億円だったら、「赤字の問題解決について語りましょう」と言わなければならないはずだ。しかし、経営者としては、「こんなに赤字を出しているのに、社員が無駄遣いをすることが許せない」と言って経費削減を要求し、社員は暗い気持ちで仕事を続けることになる。本当は、経営者が土曜日の接待ゴルフをやめたら、表も裏も白い紙を使っても大丈夫だということがわからないのだ。
日本の企業が業績を上げられない上、問題解決できないたった1つの理由
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